モロッコの痩せた大地
観光バスは結構なスピードで走る。 地中海に面した海岸側には、外国人向けのリゾートホテルが立ち並んでいる。 そのどれもが、外国資本によるものだ。 ホテル地帯を過ぎると今度は廃墟のような建物の景色が続く。 舗装がよくないので乾いた道路から砂が舞い上がり、風景が埃っぽい。 そして建物の群れを抜けると、痩せた大地が目の前に広がった。
この大地では多くの人間を食わしていけないな。 これが自分の感想だった。 途中のらくだ付き休憩をはさんで、バスは一路ティトアンへ。 ティトアンには世界遺産にも登録されている旧市街地区があるのだ。 バスはほとんど山もない平坦路を進んでいく。セウタから2時間ほど走ったころ市街区が現われた。 バスは市街区を走り、やがて古い城壁のそばにバスを停めた。
城塞都市に入る
城壁の中はメディナと呼ばれる旧市街区になる。 城門の階段状になった入り口をくぐると、そこから隘路が始まっている。 隘路の両側には果物や野菜を売る商店が軒を連ねていた。 ガイドはどんどん隘路を進んでいく。 皆は、道の狭苦しさと市場の熱気を楽しみながらガイドを追う。 道は迷路に入り組んでいて、わくわくしてくる。 敵の侵入に備えて街をわざと迷路状にしているのだろう。まさに城塞都市(カスバ)だ。

ガイドは右へ左へと道を変えながら進む。 こりゃガイド無しではこれない。 道に迷ったら大変なことになる。 ツアー客の迷子防止のために別のガイドがサポートに入った。 個人的にはもう少しゆっくりしたいところだったがそうもいかない。 洋服屋街、アクセサリー屋街、アラブ街、ユダヤ街、何でも屋、イスラム寺院。 そして、蛇遣い。コブラはなかなかの迫力だった。

